クルージングヨットとセール


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 先日、知り合いのセールメーカーのお店に寄った。レースのある日曜日の朝に忙しそうにしている姿を見ることがあるが、今日はお店にいらした。ニューセールを買う人ではないと決めているのか、ハリヤードや舫いロープは要りませんかと、一応、営業用の言葉を掛けてきた。
 ボクはこの10年、自慢?じゃないが、自艇用のニューセールをセールメーカーで作ったことはない。ちなみにゼノアの修理2回とセイルパックを作ったことはあるョ。

 ヨットは風を動力にして動く乗り物である。そして、搭載しているエンジンは補機と呼ばれているのでセールはヨットの主機だろう。レーシングヨットはヨットが動いているかなりの時間はセーリングをしていて、エンジンを使うのは港の出入りや回航だけだろう。

 一方、クルージングヨットも外洋を長距離のクルージングをするヨットは当然セーリングしているだろうが、我々のクルージングエリア、瀬戸内海のクルージングでは一般的に機帆走の時間が多い。こちらのヨットはエンジンが間違いなく主機だろう。日頃からエンジン命と言ってはばからない人もいる。

 従って、内海や沿岸を主にクルージングしているヨットはセーリングによるセールの消耗は少ないと思われるが、20年間乗っていて一度もセールを新調した事がないヨット乗りもいる。新艇の時に付いてきたセールを修理しながらずっと使っているボクのような人も多い。

 クルージングヨットもレース好きなグループは5年に1回は取り替えるといっているが、そのセールを新調する動機を考えてみると

1.多少でもレースをしているヨットの場合、いつも勝てるライバルに
 負けてしまったとき。
 
 (腕は俺の方が上なのに、このセール、上りが悪い! とか思う)
2.セールの形が崩れてしまっていると感じたとき。
 (機能的寿命か?ハイテクセールではすぐにこうなる・・・)
3.リグを変更したとき。
 (ブームファーラーに換えたとかで、やむをえず・・・)
4.破損した。
 (大破のみ、多少の破損はエリアが縮小しても修理するのだ!)
5.クロスが劣化し変色して、縫い糸が切れてきた。
 (物理的寿命だよ)

 1.と2.に関連してこんな体験があった。

 昔、ワンデザインのヨットに乗っていた頃、頼まれて、走らないと思っていたセールもセットでフネをチャーターに出したことがあった。アメリカ人のチームにヨットを貸したが、そのレースを見に行くとボクがフネを貸したチームは、あのセールで毎回上位を走っているのだ。
 やっぱり、メジャーなセールメーカー製でなくても、多少くたびれたセールでも腕がよければヨットは走るのだと思い知らされたことである。

 このようにセールを買い換える動機を列挙すると、ボク達レースをしなくて、近場で楽しむクルージングヨットは4.あるいは5.なので結局、セールの寿命が尽きるまで使うってことだろうね。

 セール屋さんは冗談でこう言っていた。クルージングセールは10年間の使用期限付きにして、10年が過ぎると自動的に分解してしまう・・・とかどうですか?
 
 何となく微かな希望にも聞こえるが、日本のヨットとセーリングがもっとポピュラーになってくれば、セールを新調するクルージングヨットも増えてきますよ。 きっとネ。
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by pac3jp | 2006-01-20 09:12 | ヨットの艤装と艤装品  

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