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日本測地系の海図


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2002年4月1日から改正された計量法が施行されて、海図の測地系が日本測地系からアメリカが提唱する世界測地系にかわった。

「日本測地系の海図が使えなくなりますよ、新しい世界測地系の海図を買いなさい。」と、海上保安庁がキャンペーンをしていたね。

皆さん、法律が施行されてからもう3年になりますが新しい海図に買い換えましたか?

今、自分のフネには今まで航海してきた海域の日本測地系の海図をかなり持っている。チャートに色んな書き込みがしてあり、私の航海の歴史が詰まっているのだ。簡単に捨てられない。

日本測地系の古い海図も地文航法や天文航法ではGPSと関係ないので充分使えるが、水路通報等の船舶安全情報に採用する経緯度についても、全て世界測地系により位置等の通報を行うこととなっているので海図の改補が出来ない。

まぁ、2等航海士が乗ってない?ヨットで海図の改補をしている人を私の周りでは見たことはないけれど・・・。もしもの時に救助が遅れることも考えられるがGPSはいつもはWSG84で使っているので通報する座標に問題はないね。

GPSがWSG84で海図が日本測地系の場合、北西へ400m~450mくらい位置の表示がずれるみたいだ。普通、広い海上をヨットで航海しているときにはこれ位の誤差は問題ない。
だが、夜間や視界が悪い条件下で、本船航路とのり網等の障害物に挟まれた狭い海域を正確にコースを維持したい時、その450mの誤差が問題になってくる。ボクはすぐにGPSを海図にあった測地系「tokyo Datum」に変更する。

友人が日本の海上保安庁が発行した5~6年前のタヒチの海図を持ってきた。データはニュージーランドのものと記載がある。測地系は何処だろうといってきたが、測地系は国の数ほどあるので多分タヒチだろうと言ったが、自信はない。

そんなことよりその海域に必要な海図を持たずに航海しているヨットが増えてきたように思う。GPSプロッターは殆どのクルージングヨットに付いているだろうが海岸線と現在位置以外の航海に必要な多くの重要な情報が表示されない。電子チャートをパソコンで表示して海図の代わりに使用するからだろうが、まだまだ、ヨットで電子チャートを海図の代わりに使うにはハードもソフトも信頼性に劣るとボクは思っている。海図をバックアップするツールとしてはかなり便利で有効ではあるが。

また、海図を持っていても大切に仕舞ってあるのですぐの役には立たないフネもある。海図は大切なものだと教えられて、その考えが染み付いているんだろう。海図は安全な航海をするための道具である。紙だから使えば消耗もする。ボクは航海中チャートは4つ折で使っている。狭いヨットのコックピットでロールした全紙のチャートは使い物にならない。どうせ海図の改補もしないのだから痛んだ海図はチョット高いが思い切って買い換えよう!
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この春、新しい海域へクルージングに出かけるようになったので世界測地系の海図を20枚くらい買った。

高かった!!

by pac3jp | 2005-08-09 10:57 | シーマンシップ  

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