航路標識測定船 LL01「つしま」と沖ノ鳥島(2)

 「つしま」の船内には各種の電波標識を測定・評価している専用機材やパソコンがずらりと並んだ船室がある。下の画像はディファレンシャルGPSとロランCの受信盤だ。ロランCも説明パネルによると、昔お馴染みだった北西太平洋チェーンや韓国チェーンもユーザーはもう殆どいないと思うが、いまだ航法システムは健在のようです。
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 少し離れて、近年運用が始まったAIS(船舶自動識別システム)評価装置が据付けられている。海保が国内に設置したAIS地上局は93箇所(内4ヶ所は移設)もあり想像したよりかなり多い数だが基幹局以外はきっとケータイの基地のようなものかもしれない。

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 「つしま」は灯台や電波標識の測定が主たる業務だと思っていたが、展示物に沖ノ鳥島の写真パネルがあり、担当者の説明によるとこの島に設置された灯台のメンテナンスを受け持っているとか。
 沖ノ鳥島は東京都心からでも約1,700km離れた日本最南端に位置しているので普通の灯台船では航続距離が届かないのだろう。そこで、もう既に廃止されたが超長波を使う「オメガシステム」の電波を測定する必要から12000kmの長い航続距離を持つ巡視船としてそのお仕事が回ってきたのだろう。年配のクルーにお聞きすると昔はオーストラリアまで行ったなどのお返事があった。

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 ↑画像は沖ノ鳥島の環礁。プラットフォーム(観測棟)と北小島、東小島、干潮時の観測基板が見える。我が国の排他的経済水域(EEZ)にとって重要な島でありここに灯台が2007年から設置されている。

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 ↑プラットフォーム(観測棟)浅い礁湖のなかに60m×80mの大きなプラットフォーム上に観測施設がある。白いビルの上に灯台がある。 コーナーにはカメラが設置されているようだ。灯台のメンテナンスは当然ながら沖に本船を泊めてゴムボートで上陸する。

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 この灯台は2007年3月16日から同島の周辺海域を航行する船舶や操業漁船の安全と運航能率の増進を図ることを目的として灯台(名称:沖ノ鳥島灯台)を設置し、運用を開始した。

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 ↑東小島と北小島 標高は15cmだという。これらの島に消波ブロック設置とコンクリート護岸工事を施し、チタンのネットを被せ保護している。第二次大戦前には最大2.8mの北小島を含め6つの島があったようだが、現在では二つだけ。観測基板は昔の灯台設置工事跡。

 石原都知事が熱心に取り組んでいたようだがその後はどうなったのでしょうね。


【参考Web】1:沖の鳥島について わが国の考え(海保レポートより)
【参考Web】2:沖の鳥島(ウイッキペディア) 
【関連記事】1:航路標識測定船 LL01「つしま」を見学する(1) 
【関連記事】2:南鳥島に港が出来そうだ! 
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by pac3jp | 2010-09-04 11:32 | 海保  

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