赤瀬川 原平さんのニラハウス

 先日、テレビで「中古美品? 赤瀬川 原平 人生の楽しみ方」が放送された。

 お名前はずっと前のベストセラー「老人力」を読んで面白かったことで記憶にあるが、その当時は「老人力」など自分にっとてはまだ大分先の事だと思っていた。でも、彼らの路上観察学会の活動は今のボクにも少なからず影響を与えていたように思うなあ。

c0041039_14292934.jpg いまや、もう充分に「老人力」がついたボクは有名な路上観察以外の活動はもうすっかり忘れてしまっていて一体どんな人だったのだろうと思ってテレビを見ていた。

 その中でお仲間で建築史がご専門の藤森照信さんが設計した木造の赤瀬川 原平邸が出てくる。この住宅は1997年に建てられ、ニラハウスとして有名な建築物らしいのですがボクは今回初めてそれを知った。

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 緩やかな勾配を持つ大きな屋根に幅広い板で葺かれたように見える木の屋根に点々と青いニラの入ったポッドが規則正しく並んでいる。約800鉢あるというのだが、なぜニラなの?水遣りは?屋根の防水はどうなっているの?など次々と疑問がわいてきた。

c0041039_14302437.jpg 調べてもなぜニラなのかは分らなかったが縄文時代に関係があり、食用でかつどこでも育つ植物であるという事かも知れない。屋根の構造は屋根材としては波型スレートで葺いてあり、その上に分厚いベイマツの板が隙間を空けて張られている。スレートと板の間は鉢の厚みの分だけあり夏の断熱効果は大きいという。

 この家全体がベイマツが主材で建てれられている。それも安い丸太で買ってそれを割り材にして使っていているらしく、屋根板も丸みを帯びているように見える。塗装のない板の固定は釘で留めてあるようだがもう13年も経っているに腐っているようには見えない。雨水が溜まらない構造なんでしょうねきっと。

 (ベイマツは北米から輸入される太くて長い材が取れる木でアカマツ・クロマツなどのいわゆる「マツ属」ではなく日本名ではトガサワラと呼ばれる木材 現地ではダグラスファー)

 鉢の水遣りシステムは屋根板に鉢をセットする位置(板の上端)と鉢の部分的な切り欠きがポイントかもしれない。

 赤瀬川原平さんは若い頃はアバンギャルドな美術活動をやっていて、作家になるとさっさと芥川賞をとってしまうなどすごい才能の人なんだ、でも路上観察など仲間たちと面白いことにも沢山やっている。そして、自宅、ニラハウスは「自然を建物に食い込ませる」という設計者の考えに「自然と遊ぶという感覚」で面白がって共感し、自宅として出来上がったのでしょうね。

 最近は屋上緑化が流行っていて専用の軽い土が発売されたり、商業ビルの屋上に緑地を設けたり、自宅ビルの屋上菜園で野菜を収穫してる姿などが報道されている。

c0041039_14341514.jpg ご近所にも屋根を緑化した平屋の住宅がある。1995年の表示があるのでもう15年も経っている。寒い時期に前を通った時は寒々した印象だったが昨日写真を撮った時は素晴らしい感じになっていた。どのような方のお住まいか全く知らないのですが、きっとちゃんとした主義主張をお持ちの方なんでしょうね。


【ご参考に】:路上観察学会とは、路上に隠れる建物(もしくはその一部)・看板・張り紙など、通常は景観とは見做されないものを観察・鑑賞する団体。
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by pac3jp | 2010-05-15 14:42 | ウオッチング  

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