女性キャプテンの内航コンテナ船

c0041039_1644723.jpg 3月3日、神戸と広島を結ぶコンテナフィーダー船で498総トン5人乗り組みの「翔洋丸」の女性キャプテンが主役のドキュメントがあった。

 神戸港を午後に出港し、翌日の朝に広島港到着する航海で、真夜中に来島海峡を通過する「ドロボー・ワッチ」にあたる時間に船長がブリッジで操船する様子を撮っている。
 本船のブリッジで目につく航海計器はレーダーが2台、1台にはチャートは出なかったが他船の方位、速度、AISの情報も出る。それに正面にGPSのプロッターが見える。

 ボクも何度かこの燧灘の航路を昼間に通ったことがあるのでブリッジのオートパイロットに表示されている針路が写ると周囲の島々が少しは想像できる。来島海峡は潮流が早く、それに船舶の航行も多い、さらに航路は西水道と中水道があり潮流の向きで通過する航路が変わる特殊な航路である。ルールは「順中逆西」となっていて中水道は狭いので必ず順潮で通過するようになっているようだ。南流の場合は左側通行になるので充分注意がいるのだ。

 ヨットは航路を航行する義務はないのでボクはいつも憩流時に西水道の四国側の航路外を航行している。でも大三島に泊まることが多くなったので小型船が常用する「船折瀬戸」を通ることが多くなった。

 くるしまマーチスのHPにはこの海峡で起こった海難の事例が数多く記載してあるが、日本の海に慣れない外国船が引き起こした、あるいは引き起こしそうになった事例が結構多い。外国船には特に注意が必要だ。

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 寺田キャプテンが操船する「翔洋丸」も南流で西水道を先行する外国貨物船に海峡内で追い越す時、近寄ってくる外国船に注意喚起のサーチライト照射をしている。船長がブリッジの天井に付いているスイッチレバーを素早く操作して注意信号を送っていた。
 突然、ボクも昔、夜間航行中にガット船からサーチライトを照射されたことを思い出した。そのときは相手がボクをレーダーか目視で確認していたので「びっくりした」だけ済んだが衝突していたら大変だった。

c0041039_16453753.jpg 来島海峡を過ぎたあとは、船長さんの大事な仕事は広島港の接岸作業だ。穏やかな日和で接岸は簡単だろう見ていたが、1410トン積みのコンテナ船は流石に大きく重い、その船体を高いブリッジからの操船するのは、ヨットとは随分違う。1軸エンジンとバウスラスタを使っての接岸操船をカメラはブリッジ目線で撮っている。自分がやっているようでちょっと緊張する。バウとスターンにはオールハンズでクルーが立ち、ホーサーはウインチで巻きとるので力はいらないがチームとしての連携作業が必要で船長の腕の見せ所でもある。

 彼女の夢は外国航路の船長さんになってパナマ運河を通って見たいとおっしゃっていたが、安全運航を続け、スキルアップして是非とも貴女の夢を実現させてください!
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by pac3jp | 2010-03-04 16:56 | 貨物船  

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