近未来のコンテナ船《NYKスーパーエコシップ2030》

 船舶が排出する二酸化炭素(CO2)は年間10.5億トン(07年)で、世界の総排出量の3.3%を占めている。これは日本一国の8割以上に相当する量である。日本郵船(NYK)は08年度には1674万トンも排出し、製鉄やセメント会社並みの排出量になっているという。海運各社はIMOが検討しているCO2排出量規制の導入の動きも見ながら地球環境に優しい大型エコシップの開発を目指して次々と手を打っているようだ。
(↓画像はNYK HPより)
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 日本郵船は「近未来の省エネ技術を結集させた」コンテナ船としてCO2の排出を69%削減した 《NYKスーパーエコシップ2030》のモデルを公開した。上の画像。

 従来の船舶はディーゼルエンジンが主の原動機だったが、NYKが考える次代の船舶はLNGを燃料に使う、取り外し可能なコンテナタイプの燃料電池を採用し、電動モーターで推進。広いコンテナデッキを覆う太陽光パネルと、貿易風として大昔から船の運航に使われていた風をエネルギーに換える8枚のウインドサーフィンタイプの可倒式セールが印象的だ。

 幅広の船体デザインは船体重量を軽くし、海水の摩擦抵抗低減による推進エネルギーの削減を図た船型になっている。海水と船体の摩擦抵抗の軽減に泡を使うなど潜水艦のマスカー装置のようだが、専用の機器ではなく可動式のバウスラスタのペラをを航海中は遊転させて空気を送り込むという。

c0041039_13451369.jpg 画像1は朝、ソーラーパネルは巻き取られデッキはセールだけが見える。日の出と共にソーラーパネルがデッキ上に展開される。

 画像2はセールは風向にあわせて角度を付け、最も推進効率のいい角度にセットされる。しかし、ソーラーパネルが影にならない配慮も必要だが、シップモデルの画像(上)には船体中央にジブのような大きなセールが展開されている。

c0041039_13482846.jpg 画像3は船体側面のソーラーパネルは船の進行方向によっては日陰になるので3分割された部分が角度を調整して太陽光を最大に受けるようになる。

 画像4は機能一点張りのハイテクエコシップも船員の憩いの場が必要だと船尾区画に樹木を植えるという。神戸港に出入りする艀の船尾デッキで鉢植えを育てていたのは見たことはあるが、7万トンのコンテナ船だとちょっとした小公園でもできそうだ。

20年後の丸シップにどこの国の人が乗っているのか分らないがそんな船員さんがうらやましい!

 2030年といえばあと20年だ、遠い未来ではなくボクでも精進潔斎の日々を過ごせば見届けることはできる時間距離のように思うが・・・。
「もう遅いで~!」とは陰の声。


【参考Web】:《NYKスーパーエコシップ2030》 
【関連記事】:省エネ帆装船の今昔(3)
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by pac3jp | 2009-11-27 14:00 | 貨物船  

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