神戸市資源リサイクルセンターを見学する

 我家の近くには防災科学技術研究所の実大三次元震動破壊実験施設(E-ディフェンス)があり、以前に木造住宅の破壊実験を見学したことがある。場所は少し違うがそれと同じような時期に出来た神戸市環境局の大型施設がある。巨大な煙突はなく「缶・びん・ペットボトル」を専門に再資源化する「資源リサイクルセンター」だ。一度は見学しようと考えていたが、つい最近その機会があり施設の見学をしてきた。
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敷地面積:14,000㎡ 
建築面積:6,000㎡ 
延床面積:15,600㎡ 
処理能力:90t/5h 
総事業費:65億円だったとパンフレットに記載されていた。
リサイクル・プラントは地元の川崎重工業が請負い、建築は今政界を騒がせているあの西松建設と三井住友・地元建設会社のジョイントが施工した。

 飛び入りの見学もOKらしく、子供向に環境教育をしている付属施設の「こうべ環境未来館」の受付に行くとNPOの担当者が早速あれこれ説明してくれた。たった一人で大きな教室に入り、リサイクルセンターの仕組みを解説するDVDを見る。環境局のOBらしいNPOの担当者からお話を聞くとこの施設は神戸市民150万人が出す「缶・びん・ペット」を一括で処理している日本でも一番大きな施設だという。そして国内はもとより海外からも見学者がやって来るということだった。

 で、「リサイクルされる資源の売り上げは幾ら位ですか」とお聞きすると「昨年は3億円でした」と、でも市民がキャップやラベル取らずに出すなど排出マナーが悪いので資源の買取ランクは低くなってしまうとおっしゃるのでボクも少し責任を感じてしまう。
 (後で販売実績を調べるとスチール缶とアルミ缶をあわせて平成19年度は3.6億円、平成20年度は地金の値が下がり2.6億円だったと報告されているが、ペットとガラスは別のルートに流れるのか販売報告は見つけられなかった。)

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 工場棟に入ると見学コースはきれいで昔の清掃工場のイメージはなく、勿論くさい臭いなどしない。ごみ回収車から資源ピットに投入する場所は午後も遅かったのでもう車の姿はなくガランとしていたが回収日には車が数珠繋ぎになる。
 見学コースはガラス張りの中央制御室へ廻る、ここでは壁にビデオカメラのモニターとリサイクルシステムのフローパネルがあり稼動中の装置のランプが点灯している。机の上はその状況を示すデータを表示するモニターが5台あり監視の職員が一人詰めている。

c0041039_1033179.jpg 機械選別現場の見学コースの窓は狭くて大きな機械の一部分だけしか見えない。でもここの説明板で面白いことが分かった。前から缶・びん・ペットと混ざってしまった資源ゴミからどうしてアルミ缶とペットボトルを選別するのだろうと思っていた。スチール缶は磁石で、びんの色分けはカメラセンサーで出来るが非磁性体のアルミとペットは軽さも似ているのでどうするのか興味があった。

 説明パネルによるとコンベアロールの中で永久磁石を高速でまわし、金属であるアルミの内部にうず電流を流し、その反発力で遠くに飛ばして仕分けすると書いてある。ペットは金属ではないので重力の法則でそのまま落ちる。渦電流の原理って、IH調理器、電磁ブレーキなど、それにトランスやモーターの鉄損などが浮かぶけど、まぁ色々と方法はあるもんですね。これはボクの新発見。(ボクだけが知らなかったので)

c0041039_10342564.jpg この工場は大きなシステムで動いているが全自動ではない。大まかな選別は機械がするが細かい異物や不適物は人間の手で行っている。コースに異物除去コンベア作業を見学できる場所がある。そこはかなりのスピードで流れるコンベア上から除袋機で取れなかった汚れたゴミ袋やレジ袋それに不適なプラ容器などを4人くらいの作業員で素早くとり除いている現場だ。かなり大変そうな仕事だ。画像は玄関のモニターに映っていた選別作業風景。

 説明時にもらったフロー図によると作業員が不適物を取り除くコンベアは全部で10ケ所ある。先の画像の横にもガラスびんのかけらを選別するコンベアがあったがその時は休止中だった。でも多くの手選別のコンベアは稼動中で大勢の作業員が働いているようだった。
 最初に案内してくれたNPOの担当者によると多くの作業員は市の職員ではないという。ここでも高給を取る市職員より安く使える派遣社員などを使い経費削減し、かっては「株式会社 神戸市」と呼ばれた手腕で再資源化した商品を高く販売出来れば、やがては市民税も少しは安くなるかもね。

【関連記事】:E-ディフェンス見学
【参考Web】:こうべ環境未来館
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by pac3jp | 2009-03-06 10:45 | ウオッチング  

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