地球深部探査船「ちきゅう」を見学する

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 2月15日(日)修理中のアジマススラスタもやっと直り、出港を控えた昨日、神戸港六甲アイランドで「ちきゅう」の一般公開があった。
 風はなく日差しが暖かい絶好の見学日和になったので見学者が続々と埠頭の岸壁に集まってきた。ボクの近くには群馬や愛媛ナンバーの車も止っている。今朝の地元新聞によると9300人の見学者が詰めかけ最大3時間待ちだったそうだ。

 ボクも1時間くらい並んで船内に入った、57000トンは大きな船だった。国(日本)が今までに造った船では「戦艦大和」以来、2番目の大きさだという冗談がお偉方スタッフから出ていたくらいの大きさである。

c0041039_1725427.jpg タラップを上り、まずはDVDの映像で海底掘削の仕組みを予習してから高い位置にあるブリッジへ、その後、安いビジネスホテル風の居住区を通り中心部の掘削装置がみえる場所で、DVDを見て浮かんだ素朴な疑問を掘削スタッフに聞いてみた。

 この船は水面下2500mの海底から地中を深さ7000mまで掘ることが出来るという。そのため最初は次々ビットやパイプのサイズを換える作業をする。ライザーパイプと噴出防止装置が繋がり船と海底が一本のパイプで直結すれが幾ら掘削ビットや小さいパイプを差し込んでも問題ないが、それ以前の海底の穴と船の間がただの海の場合が問題だ。
 船から2500mも下にある海底の穴に再度ビットやパイプをどう挿入するのだろうと考えてしまった。海には潮流もある。まして「熊野灘」は黒潮が流れている。それに深海は真っ暗だ。さて、どうするのかな・・・。

 それに、通常、掘削作業は長期間洋上で留まって作業する。相当な気象条件まで作業は可能だが台風がやってくることになれば海底に噴出防止装置のバルブを閉め機材を残し、長いライザーパイプは撤収して「ちきゅう」は安全な海域に避難する。台風が過ぎればまた元の場所に戻りパイプを繋ぎ作業を続ける。その時も場所の特定はビーコンらしいが装置にパイプ類やケーブルを接続するのはリモコンの手探りではきっと大変だろうと思っていたが・・・。

c0041039_174174.jpg お返事は「穴の近くにカメラを搭載した無人潜水艇(右画像)を配置し、様子を見ながら作業をしています」とおっしゃった。そういえばこの船を持っている「海洋研究開発機構(JAMSTEC)」は「しんかい6500」や「かいこう7000」など多くの深海調査・探査船をお持ちで機材もノウハウも充分だ。これくらいの深さなら大したことではないのだろう。
 まず一つの疑問は解消した。

c0041039_1761039.jpg 画像はラックにのったライザーパイプのフランジ部分 長さ27mあって全部で2500m分で90本積んでいる。イメージ図にもあるが、ストレスを吸収するゴムのパイプ部分もある。
でも重いパイプを90本も繋いでぶら下げると海水の浮力を考えてもかなり重そうだが、ヤグラや巻上げシステムも大丈夫なのかちょっと心配した。
 でもちゃんと安全係数をかけて設計してあるからボクが心配することはないでしょうね。

【関連記事】:地球深部探査船「ちきゅう」が神戸港で修理中
【関連Web】:地球発見
【関連Web】:ライザー掘削(動画)※重いです
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by pac3jp | 2009-02-16 17:17 | 特殊船  

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