「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」

 若い頃、神戸の市役所前に事務所がある会社に勤めていて、時々は生田区京町にあったオリエンタルホテルのバーで飲んだこともあった。そしてそのホテルの屋上には日本で唯一のホテルと一体になっているが海上保安庁から正式に認められた灯台があり、夜間はビルの谷間からでもちゃんと光を放っていることも知っていた。

 その後、阪神・淡路大震災でホテルは全壊、周りもすっかり変わってしまい灯台のことも忘れていたが、今日、神戸海上保安部の「お知らせ」を見ていると1月19日に川崎造船第四船台から進水する31,000トンの貨物船のために神戸港内に航泊禁止海域が指定されていた。そして、その基点が「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」となっていた。
 おっ、あの灯台は同じオリエンタルホテルであるメリケンパークに移転されたんだと遅まきながら再確認したのだった。

c0041039_13385790.jpg「神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台」
所在地:神戸市中央区波止場町5-6
位置:北緯34度40分35秒 東経135度11分29秒
光度:赤 64,000カンデラ 緑 69,000カンデラ
光達距離:20.0海里
高さ:海抜55.26m
管理者:関西汽船(株)

※この灯台はメリケンパークオリエンタルホテルの14階のテラスに設置されている。

 調べてみると、昔の灯台は関西汽船株式会社管理の許可標識「神戸オリエンタルホテル屋上灯台」として昭和39年に神戸市生田区(現;中央区)京町のオリエンタルホテル屋上に設置されたものだが、周囲の建物が増加し,海上から見えにくくなったため,平成7年7月関西汽船専用桟橋のある神戸港中突堤に新しく建設されたメリケンパークオリエンタルホテルに移転しました。この灯台の移転にあたっては,明治5年に神戸の和田岬に建てられ,現在は役目を終えて須磨海岸に保存されている和田岬灯台の形を模して設計されました。
(海保HPより)

灯台が光っているのを見たい方は動画をご覧ください。

 近くの西宮・今津港にある木造の「大関酒造今津灯台」も許可標識の灯台だという。

c0041039_13401361.jpg設置点灯年月日:昭和43年11月1日
構造:四角形灯篭形 木造
灯質:不動緑光
光達距離:8.0海里(約14.8Km)
構造物の高さ:6.7 m
光までの高さ(海抜):7.7 m
管理者 (株)大関

 この灯台は,江戸時代後期の文化7年(1810年)に大関酒造の長部家5代目長兵衛さんが今津付近から江戸に酒を回漕する船(樽回船)の目印のために,私費で建設した灯明台(昔の灯台)が始まりです。
 その後,度々修理・改修が行われましたが,現在でも付近を航行する小型船等の安全を見守る灯台としての役目を果たしています。現在の灯台は昭和59年に創建当時の姿に復元されたものです。

 ・・・と海保HPの解説にあるが、この灯台は港奥の船溜りの入り口にあってこの灯台をあてにしている船は全くいないと思うが、灯質は不動緑光で光達距離 8.0海里とちゃんとした灯台の能力はあるのだ。電気の引込み線もないのできっと蝋燭用だと思っていたが地中ケーブルで電気は入っているんだね。

 大昔、まだ付近が広い砂浜だった頃、今でも小さい川口になっている今津で、当時は沖に泊った樽廻船に新酒を運ぶ荷舟が忙しく働くさまをこの灯明台はそんな長い歴史をずっと眺めてきたのでしょうね。


【関連記事】:旧和田岬灯台
【参考Web】:メリケン灯台 
[PR]

by pac3jp | 2009-01-08 13:53 | ウオッチング  

<< 曳航測程儀(パテント ログ) 「X34」クルージング仕様の新艇 >>