「X34」クルージング仕様の新艇
そんなレーサーが多いⅩヨットには珍しくクルージング仕様の「Ⅹ34」新艇がつい最近輸入されたようだ。
桟橋に係留された外観を見ると、まずクルージングヨットらしくバウに大きなステンレスのブルースアンカーが目立つ。マストには筒型のレーダーリフレクターや昇降用のステップ(↓画像左)がマストトップまで取り付けてある。ジブはエリアの小さいセルフタッキングジブになっている。それにコンパニオンウェイをすっぽりとカバーする大きなドジャーが付いている。
このように外観は全くのクルージングヨットのように見えるが、よく見るとレーサーらしい艤装もアチコチにある。
大口径のステアリングホイール、専用ウインチに巻き取るエンドレスメンシート(↑画像右)の取り回し、ハイテクロープのバックスティ、それによく走りそうに見えるハルのデザインなどなど。
自分が乗るクルージングヨットを選ぶ基準はその新しいオーナーの経験、夢、財力などで様々だが、皆さんしっかりとお持ちだ。Ⅹヨットを選んだこのオーナーは高速のクルージングを目指しているのかも知れない。
ボクの仲間でジャヌー32からⅩ38に乗り換えたオーナーがいらっしゃるが、オーナー曰く、「以前と比べて瀬戸内のクルージングでもセーリングする時間が増え、燃料の消費が随分少なくなった」とおっしゃる。
でも良いことばかりではないはずで、例えばセールエリアの足りないメインファーラーや使い古したセールではその帆走性能も充分発揮できないし、船底のメンテナンスも抜かりがあったら台無しだ。たぶんそれなりのご苦労はおありのはずである。
ボクなどクルージングヨットにスピードはそう重要な要素ではないと考えてきた。ヨットは波の中でもゆったりと、どっしりと帆走れる頑丈なヨットが好みだ。
でも、たまには上りも良くてスピードもあるレーサー風のヨットもいいなと思うときも・・・。
by pac3jp | 2009-01-05 18:25 | ウオッチング