US-2型救難飛行艇

 先週、「US-2型救難飛行艇」量産1号機が初飛行を実施、と地元神戸新聞が報道していた。


「救難飛行艇、初フライト 新明和工業、海自向け1号」

c0041039_15545058.jpg 新明和工業(宝塚市)は、海上自衛隊用に開発した水陸両用飛行艇「US-2型救難飛行艇」の量産第一号機が、このほど神戸市沖で初飛行に成功したと発表した。今後も飛行試験を重ね、本年度中に防衛省に納める。
 同飛行艇は主に海上での救難活動に使う。海上自衛隊の「US-1A型救難飛行艇」の後継機として同社が開発の主契約会社を務めた。二〇〇四年には試作一号機と二号機を防衛省に納入。海上自衛隊岩国航空基地での技術・実用試験を経て、昨年、正式に救難飛行艇部隊に配備された。
 飛行試験は同社甲南工場(神戸市東灘区)沖の大阪湾で実施。海上での離着水の状況などを確認した。(段 貴則)(12/18 09:20)



 この新型飛行艇を製造している新明和工業・甲南工場は神戸市東灘区深江にあり、元の神戸商船大学と東神戸フェーリー埠頭を再開発したサンシャンワーフというショッピングモールに隣接している。この工場は昔、川西航空機といって太平洋戦争中は二式大艇や迎撃戦闘機の紫電改など造っていた会社だった。

 数年前、そのワーフの駐車場の東端でしきりに不思議がっている若いカップルがいた。「向こうは海やのに・・・飛行場でもないのになんでここに飛行機がいるの?」といっている。そこは高いフェンスで仕切られてはいたが新明和の工場内だった。4発のプロペラをもつ大型飛行機がこちらを向いていて、そのうち1発のターボプロップエンジンが轟音をたてて回っているのだ。(機首と尾翼が赤いUS-1Aのようだった)

 ボクもその光景は初めてみたが「あの飛行機は海の上から離水、着水できる自衛隊の救難飛行艇ですよ」「滑走路はなくても船のように浮きますので海から陸に上がってきているんです」と教えてあげた。

 日本では飛行艇自体も珍しいが、実際に海上から離着水している場面が見られるのは多分、神戸港の東、我々のヨットハーバー西沖の海面だけでだろう。救難飛行艇部隊の基地は岩国にあるがあそこはアメリカ海兵隊の広大な飛行場があるのでわざわざスロープを使って海に入って発進なんてしないで普通の運用は滑走路でしょうね。

 ボクもこの夏の金曜日にその着水を目撃したことがある。飛行艇が一文字の内側を低空を飛んでいるなと思ったら直ぐにザーッと着水、着水滑走距離はたった310mだという。急いで見に行こうと思ってもヨットの最高7ノットでは間にもあわない。モーターボートのようにすばやく工場のスロープに遠ざかってしまった。ちなみに離水滑走距離は280mともっと短い。

 今回、洋上迷彩色に塗装されたUS-2の量産タイプといっても戦闘機のように大量に造られるわけではないだろう。現在救難部隊には20機の飛行艇があるが順次耐用年数がくれば退役するのでボチボチ造っていって最大が20機だろうか。

 この飛行艇は飛行場のない遠くの島などで緊急事態が発生した場合に長い足と高速を生かし救難活動をするわけだ。そこで思い出したが昔、石原裕次郎さんが危篤になったとき、慎太郎兄さんが小笠原からこれに乗って帰ったといって国会で騒ぎになっていましたね。

 でも、これからヨットのクルージングで空路がない小笠原諸島や沖の鳥島などで、もし瀕死の重傷になったときはきっと頼りになる救難飛行艇だと思うよ。でも、救難機の捜索能力は弱いので対潜哨戒機のP3Cとセットで行動するため洋上の場合は捜索、救難は時間もかかり費用は莫大になるかも・・・。

 やっぱり、皆さん 無事故で安全なクルージングをお祈りしますよぉ!



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by pac3jp | 2008-12-22 16:07 | ウオッチング  

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