イタリアからの新艇 Part2「グランドソレイユ37」

 センターハウス前で朝から忙しそうにしている知り合いのヨットディーラー氏から声を掛けられ短い雑談をする。そしてビジター桟橋に回るとセールカバーにGS37と表示された真新しいセーリングクルーザーが停泊していた。
 GSとあるのでボクの記憶中枢からは昔のレーサー「ゴールデンシャムロック」なる名前がまず浮かんだが、これは古すぎるのですぐさま「ボツ!」。スターン付近をよく見ると「GRAND SOLEIL37」と表示してある。昨年のJAPAN CUPでよく走っていたB&Cデザインの四角なハルのグランドソレイユ 42Rと黒いハルの49Rを思い出す。
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 この3連休はB&C(ボーティン/カーキーク)設計の新艇「グランドソレイユ37」の試乗会のようでデッキには既にイチサンゴイーストの社長さんが乗っている。お客さんらしきヨットマンもお一人いらっしゃるが、お一人では物足りないのか、さきのディーラー氏はボクに試乗しましょうとしきりに勧める。残念ながらボクにも約束があったので艇内の見学を少しさせてもらうだけで勘弁してもらった。

 ヨットはこの頃はやりのハイパフォーマンスセーリングクルーザーだ。10月の横浜ボートショー前に輸入し、ボートショーに出展したのち、つい最近新西宮ヨットハーバーに回航してきたという。

c0041039_1010434.jpg 船型は純レーサー(GS42R)のように極端な箱型ではなく普通に近づいている。バウの形は直角で水面からは浮いているし、LOAもLWLも殆ど同じ長さで機走では8.5ノットも出るらしい。

 デッキ外観はヘルムスマンシートやコクピットにはチーク材が張ってあり、ドックハウスの上はドジャーがセットできるようなデザインになっているし、キャビンにもちゃんとした内装もある。普通のクルージングヨットのように見えるが外観から見えない部分がきっとレーサーになっているはず。カーボンのスピンポールがセットしてあったが、いまやカーボンなど普通の艤装品になっている?

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c0041039_172498.jpg 速さの秘密はまず、水中にあるキールだろうか。左のフレーム構造図からキールを見ると他のB&Cのキールと形はよく似ている。仕様では約2トンで2.4mの深さがあるとなってる。深いキールを吊リ下げるハルのキール支持部分はかなりのストレスが掛かるはずだ。普通のクルージングヨットのようにFRPの船底に直接ボルトで取り付けるなど出来ないだろうか。このフネはキール取付け部、マストステップ、左右のシュラウドなど強度が必要な部分を亜鉛メッキの一体フレームで受止め、船体の剛性を上げているという。その為、両舷床の一部に蹴躓くような出っ張りなど出来ているが、ここら辺りが早さの秘密かな・・・。

c0041039_10122424.jpg エンジンは「ボルボセールドライブ 4気筒 D2-40」38HPである。標準仕様ではD1タイプらしい。ボルボはこのタイプから110Aのオルタネータが標準で付いている。エンジンルームも手前側に少し余裕があるのでアウトプットの機器が多少はセットできるのかも知れない。

 今年9月のSRY42に続き、またイタリアからグランドソレイユ37の新艇が入ってきたが今後のレースシーンではどうなるんでしょうかね。ここでは昔、J24が、それからマム36がはやった時のように今はX35ワンデザインクラスがにぎやかになっている。

 ボクはレースボートの世界はよく知らないが色んな考え方の出来る才能あるデザイナーが知恵を絞って速いヨットを生み出し、そこらじゅうに帆走している風景も、見てて面白いなと思っている。

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by pac3jp | 2008-11-25 10:22 | ウオッチング  

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